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講談社学術文庫刊 中村元著 『龍樹』 より

 投稿者:愚人  投稿日:2016年 9月25日(日)10時04分14秒 softbank126094220113.bbtec.net
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   法介氏。参考にして下さい。

 このように空といい無自性といっても、ともに「縁起」を意味しているのであるから、空観はしばしば誤解されるようにあらゆる事象を否定したり、空虚なものであるとみなして無視するものではなくて、実はあらゆる事象を建設し成立させるものである。『中論』によれば、
 「空が適合するものに対しては、あらゆるものが適合する。空が適合しないものに対しては、あらゆるものが適合しない」」 (第二十四章・第一四詩)
という。ナーガールジュナの著『異論の排斥』においても、
 「この空性の成立する人にとっては、一切のものが成立する。空性の成立しない人にとっては、何ものも成立しない」
といって同趣意の思想をいだいている。(中略)すなわち一切皆空であるが故に一切が成立しているのであり、もしも一切が不空であり実有であるならば一切は成立しえないではないか、というのである。(同書238頁から239頁)
 
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